top of page
検索
  • sunao

11




11


わたしが磨いているもの


真っ白な柔らかい大根は

根の方から水で洗うと

なんとも言えない瑞々しさと

よい雰囲気がひろがっていく

誰にでも届く

分け隔てないこの

ちょうど良いものを磨く喜びは

とっても気分のいいものだ


茶会を催して

さんざめく軽い笑いが広がっていくことと

似ている


わたしは誰にでもわかる

この良いものを扱う手を持っている

わたしが携われば

この良いものは

どんどん広がっていく


ここに環がある

ひとつなぎになったもの

ぐるりと端と端が繋がって

途切れることのない

ひとつの輪


手繰り寄せて

どこを手に取っても

切れることなくちゃんと実がある


一続きになるとは

どこを持っても

同じ価値があるということ


この完璧な価値を

わたしは胸の内に

満足感と手応えがしっかり宿るので

このやり方を選んだのだった


この環があればどこへでもいける

どこに行っても

同じ価値の良いもの

それが待っているから

わたしは安心できる



心底安心できると

わたしの体は

下の方から開けて

土台がひっくり返り

まるでタコのような形になった


柔軟性と

安定感

この二つのアイテムを身にまとって

わたしはここに安定した国をこしらえた


一見ささやかに見えるが

この国は根が太く張られ

土台がしっかりしている

深く深く根が地中に続いてゆき

がっしりと地球につながっている


環があることで

この国は安定する

環を使えることの良さを

縄文の頃にも感じていた

物理の法則ではなく

環の力で

わたしは色々なものを動かしていた


今また環を使って

目には見えないものの動かし方を

実践し

繰り返している


伸びやかに

軽やかに

大きなものを動かし

環につなげて

国を育てる

深く深く

根を張り

地球につなげる


そのことだけが

わたしのこころのたのしみ

どこにいても

わたしの環は

途切れず

わたしの腕に

丸く備えられている


どこにいても

軽やかに

環がわたしの中にある





よくできた大根

ブレスレット

自分が中心の安定した国

Comments


Commenting has been turned off.
bottom of page