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  • sunao

65

更新日:2020年8月29日





65




日常の中で生まれてくる果実


両手の手で抱えるくらいの


大きさの


緑色の実


だんだんと熟れて赤い色になるのが



わたしは好きだった



何気ない


しぜんな毎日の中で


その実が育って行くことも嬉しかったし



その実のジューシーさや


果肉には


体にいい栄養があることも好きだった




こうやって収穫できると


わたしには


生活の中にご褒美があると感じていた



こうやって実を


自分の手にだけている今が


毎日が


何かいいものをプレゼントされ続けている証拠だった





わたしの毎日は


何気ないことで埋め尽くされているが


その一つ一つは



取り上げてみると


わたしを喜ばせるものばかりだった


わたしにとっても良きものが用意されているのが



この世界


わたしは


何気ない毎日に


特別な贈り物をもらい続けている




わたしはなんて特別なんだろう




特別にうれしいし


特別に優しくされ


特別に心地よくいられる



何気ないものを


プレゼントされ続ける毎日の中は


感じる個体のわたしが在るという点で


全てが特別なものになった





油揚げが好き


ということと


クリスタルが好き


ということは


同じ


好きなサンダルが履けることと


アセンションすることは


同じ


覚醒することと


朝起きられることは


同じ




靴ひもが結べることと


運命の相手が現れることは


同じ





散歩できることと


体外遊泳することは


同じ





赤い実を手に持てることと


前世の記憶を全て思い出すことは


同じ



朝日を見られることと


星の記憶を見ることは


同じ




わたしの毎日は


なんということもなく普通にすぎる


普通を一つづつつまんで持ち上げて見ると


全ては


わたしに用意された


何かすごくいいものばかり






だからわたしは


愛されていることがわかるし


大切な存在だということが


ちゃんとわかる





食卓にのぼった普段のおかずが


輪廻転成の仕組みの素晴らしさに匹敵する



わたしは毎日暮らしていれば良い


わたしは毎日普通にしていて良い


そうしているから


惑星の運行が滞りなく進んでいる


何もしていない手


その中を流れる血管や筋肉の収縮が


作ろうとしても作れない叡智であるように



何もしていないわたしが


太陽系惑星を


動かしている





こうやって日々のピースをめくっていくと



わたしは骨盤がきゅうきゅう

嬉しくなって


涙が出る



何もしていない日々が


わたしの一番奥を


ちゃんと喜ばせている


わたしがこうやって


日々のピースを


つまんで


持ち上げて


撫でで


洗って


いとおしむと




わたしの奥につながっている


地球が


きゅうきゅうと


声をあげて


よろこぶ



赤く熟れた実を


両手で持って


わたしは


にんまりと


地球をなでるように


赤い実の皮を


めくった



喜びのジュースが


滴って


わたしの腕に


うつくしい色が


流れてきた




わたしは


うれしかった




わたしの食卓に並ぶもの




毎日かけているテーブルクロス



長く使いつづけているわたしの食卓


生活すること



日常を生きていること




突拍子も無い事件よりも


日常の方が重要




食卓に並べられた


普段の食事


わたしのふつう



肩の力は抜けて


使いなれたお箸で食べる


まいにちのおかず


ふつうのご飯






そんな普通のおかずが並んだ食卓


わたしの日常




わたしは普通のおかずも


すばらしい贈り物も




咀嚼できる消化器を持っている





ひじきの煮たのも食べられるし


大地が産み落とした


食べられる人が滅多にいない




奇跡のスイカも




ふつうに食べられる



厚揚げをひっくり返すように


今朝うちに来たドラゴンの尻尾をめくり


食卓の話題に


淡々と載せられる


なんでも無いこと


びっくりするようなドラマも


なんでも無いこと


魔法の泉の水も


いつもの湯飲みに入れて


ごくごく飲み干せる


毎日飲んでるお茶と


変わらずに


わたしに吸収されていく



どんなに価値のあるすごいものも


そんなにありきたりで穏やかなものも


わたしは吸収していく



そうすることで


地球の循環に一役買っている


なんでもなく飲み干せるわたしがいなければ


きっと魔法の泉の水も


どうやって人に飲んでもらえばいいか


わからなかっただろう




伝説のスイカも




食べる人に届かなければ


大地にまた吸収され

跡形もなくなっただろう




ドラゴンだって


困ったはずだ


人とのふれあいや


人間はどんな風に感じるのか


わからなくて


お茶漬けをすするように


アセンションを体験し


洗濯しながら


体外離脱する



日常の中に


スペシャルを


淡々と織り込んでいく


このわたしの生活




スペシャルを吸収できる体は


普段からそのようでなくては


ならない



毎回体がびっくりしたり


過剰な反応が出ていたら


日常がおろそかになってしまうでは無いか



こうやって進んでいく


生活の時間が大切なのだ



魔法を織り込みながら


日々を過ごしていくことが


一番すごいのだ


特別なことは


日常に吸収されていく


そうして地球の歴史になっていく



特別を扱える才能は


特別を普通に捉えられること




だから

ふたを開けてみたら


わたしの日常には


あちらこちらに



魔法や


不思議や


価値や


とにかくすごいものが


ゴロゴロしている


こないだなんか


足が疲れたから


ドラゴンの背中に足を乗せて



休んでいた




ドラゴンの方も

いたって普通に


横になって寝ていた


寝不足の時は


冷たい水で顔を洗ってから


伝説のスイカを



パックに使うと


なかなかお肌が調子良くなる



親とケンカして


むしゃくしゃした時は


魔法の泉の水を


炭酸のレモン水と混ぜて


一気飲みしてやった




わたしのお腹の中で


どんどん魔法を弾けさせればいい


とヤケクソ気味に思いながら




それで


スッキリした


私たちの関係


わたしと特別なことの関係は


それでいいのだ



こうやってゴロゴロすごいものを


日常に使っていられる


わたしの胆力は



普通にしているが


やっぱりとんでも無いのかもしれない




はっはっは


こんな生活


いいでしょ






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