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ボールを蹴っていることは
わたしにとって
人生のマス目を一つづつ埋めて行くこと
毎日蹴って
自分の体をしっかり使って
一つすすむ
一つ進むごとに
人生のすごろくが
前に進む
そういうやり方が
体に備わっていた
わたしが一番嬉しくて
興奮すること
光がいっぱい当てられた
観客がぎっしりの
サッカー会場のグラウンドに
走り出して行くこと
これは
みんなで作るもの
観客の人たちが
一人一人
自分のモチベーションを持って会場に集まること
プレイヤー一人一人が
自分のモチベーションを磨いて
グラウンドに立っていること
照明や会場整備スタッフが
自分の仕事に意欲を持っていてくれること
試合のセッティングや
監督たちの役割も
しっかり果たされていること
自分以外の存在と
たくさんの細かい条件が
全て合致して
みんなで作っているこのシチュエーションが
何よりも自分の自由の扉を開いてくれる
その光景を思い描いただけで
頭の蓋が開いて
真っ白な光が
その会場を丸ごと引き寄せてくるほどに
幸せな気持ちになる
気持ちになるだけじゃなくて
体に宿っている意思が
目を覚ますのがわかる
わたしは
嬉しいのだ
そうやって自分の生きている時間を
自分の幸せのために
注げることが
嬉しいのだ
もしわたしがなんらかの理由で
光の会場を創造することが
難しかったとしても
わたしはきっと
あきらめることはない
なぜなら
そこに自分の幸せの光を
注げなかったとしても
自分の中にいっぱい溜まった幸せは
減らないからだ
注ぐ先がないから
幸せを表出できないだけで
わたしのこの
広い広い
幸せの貯蔵タンクは
いつでも満タンになっている
そして
世界の方でも
わたしのこの中にある幸せが
表出されたらどんなにいいだろうかと
望まれている
そのこともわたしは知っている
だからきっと
このわたしの中に
パンパンにある幸せを
外に出せる受け皿が
きっと用意される
世界がわたしの中から
幸せが躍り出てくるのを
願っているのだ
わたしがコツコツと進めてきた
マス目は
後ろには下がらない
前に進んで
どんな景色でも
見ることができる
後ろには決して下がらない
そういう機能がわたしにはついていないのだ
自然に
自然に
前に進んで行く
マス目を進んで行く
光の会場がわたしの頭の中から
眼前に広がる
みんなで
一緒に作り上げる舞台
最高の条件で用意された
喜びが溢れる場所
わたしはここに
ちゃんと進んできた
世界が望んだように
わたしは自分の意思で進み
世界が望んだように
わたしは自分の見たいものを見た
そういうやり方が
わたしと世界の統合の仕方
いつでもわたしの幸せは
世界によって表現されている
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